多汗症

手掌多汗症のETS手術による副作用、後悔、費用など【体験談】

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手掌多汗症の私が「ETS手術を実際に受けたこと」による本音、体験談などを書きます。

また、手術をしたのが2014年なので、術後8年間過ごして感じたことも素直に書き記します。

まずは手掌多汗症について

手掌多汗症とは、手のひらや足の裏、腋の下などに汗をたくさんかく病気です。

暑いときや緊張したとき、しっとりと汗をかく人は多くいるかと思いますが、手掌多汗症の人は寒い時であっても、落ち着いている時であっても、汗をかきます

私の例の一つでいえば、落ち着いてマウスやキーボードを触っている際も汗をかき、隙間から染み込み壊してしまったことが多々あります。

それくらい多くの汗をかき、また通常でもかいてしまう病気です。

原因としては、交感神経が人より活発化していることでたくさん汗をかいてしまい、また自身で制御することができない病気です。

手掌多汗症にはレベルがあり、

  • レベル1:手の皮膚が湿っている程度で、光に反射して汗が光る程度。
  • レベル2:手の皮膚に水滴ができ、見た目でも汗をかいていることがわかる程度。
  • レベル3:手の皮膚に汗が水滴になり、汗が滴り落ちる程度。

私は手術前の検査では、レベル3でした。

手術のメリットとデメリット

手術のメリット

その日からピタっと汗がでなくなります。

レベル3である私でも、本当にでなくなりました。

また、飲み薬(プロスパス、プロバンサイン等)や、塗り薬(塩化アルミニウム等)から解放されます。

最強のメリットは「とにかく手汗をかかなくなる!」これに尽きます。

手術のデメリット

代償性発汗(背中やお腹、太ももなど他の部位の汗が増える)ことだと思います。

病院で聞いた話では、90%ほどの方が増えるというお話で、手の汗はそこまでかいていなかったから、代償性発汗もそこまで大きくかかないだろうというお話ではなく、実際に手術を受けてみないとどのくらい増えるかどうか予想が全くつかないというお話でした。

私自身、元々全身多汗症だったので、そこまで気になりませんでしたが座っている椅子にあとがつくくらい汗をかく人もいるようで、ここはよく考えるポイントです。

あとは手術を受ける前に色々と調べ、書かれていなかったことで私が気になることがあるのですが、汗のかきかたです。

理由は後に話しますが、私は右手のみ手術を受けました。

そのため右側の胸から右の腋の下、手のひらまで汗を一切かきません。

身体の半分(左側)のみ汗をかくため、暑い日の汗のかきかた、サウナなどにいった時に少し怪奇な目で見られることがあります。

これは片側のみ手術をした人のデメリットですね。

手術の受け方

手掌多汗症のETS手術をしてくれる病院を探してください。

予約をし、その日に手術はまず行われません。

事前に非常に細かい説明を受けます。

  • 塗り薬(塩化アルミニウム等)は使ったことがあるか。
  • 飲み薬(プロスパス等)は使ったことがあるか。
  • そのほかの提案。(イオントフォレーシス、ボトック注射等)
  • 手術の副作用(上記内容)もあるが、事前にある程度把握しているか。
  • 最後に、当日の手術の説明。

説明を聞いたうえで、了承をした場合、血液検査を当日受けて、手術が可能な日を選択することとなります。

もちろん説明を聞いて、止めることも可能です。

手術を受けるか受けないか、ものすごく悩んでいる方は相談しにいくだけでも、良いでしょう。

あとは、私が引っ掛かりそうになった項目が一点あり、それは「体重」です。

腹腔鏡手術となるため、体重が多いとリスクが高い(癒着など)と判断されてしまうとそもそも受けることができません。

説明では、標準体重の10%を超えている方は病院へ事前連絡をされると良いでしょう。

手術当日

人生初の全身麻酔でした。

緊張して、心臓がバクバクしておりましたがそれも本当に一瞬・・・

起きたら終わっており、全身麻酔をするための準備から起きる時間、すべて含めても1時間程度、手術時間は聞いたら片手だったので10分程度でした。

腋の下、胸の横に3mm程度の小さい傷があるくらいでしたが、私は痛みに弱い体質なので、帰るとき結構痛かったです。(通常では痛みはあまりないようです。)

痛みに弱い方や不安な方で遠方から受ける場合、ホテルを取っておいても良いかもしれません。

また一か月程度は腕を上げたりすると鈍い痛みは続きました。

病院によると思いますが、その後3か月ごとに経過観察の手紙(もしくは診察)が必要です。

なんで片方だけしか受けなかったの?

大きな問題でいえば、代償性発汗のことが大きいです。

片手の代償性発汗と両手の代償性発汗は別物で、面倒なので両手が受けてしまい代償性発汗のせいで私生活に大きく影響を受けてしまう人が多いそうです。

見た口コミでは臀部(お尻)に汗が集中してしまい、おもらしのような状態にいつもなってしまう、お腹に汗がたまり浮き輪のような汗が常にできてしまうなど、一部では大変な思いをしているようです。

これから受ける人で私がおすすめするとすれば、やはり片側のみ一度手術です。

夏の暑い日や逆に寒い日を体験して、それでも受けると決意したのであれば、片方も手術しましょう。

料金はいくらかかったの?

初診料と血液検査、各種検査:5,000円(3割負担)

手術当日:100,000円(3割負担)

ただ、費用に関しては、高額療養費制度を使えば、いくらか軽減されます。

自身の所得状況などから計算してみることをおすすめします。

手掌多汗症には飲み薬もあります

手術を受けると、身体を元に戻すことはできません

そのため、医師に「飲み薬」を試しましたか?と聞かれます。

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いきなり手術を受けるかどうか悩んでる方は、手掌多汗症に効果のある「プロスパス」を一度試してみるのが良いでしょう。

上記記事にて、実際に私自身プロスパスを使った体験談がありますので、一読してみてください!

最後に受けてよかったか

手術を受けて良かったかと言われると正直「微妙」という感じです。

私の場合、元々全身多汗症もあって、代償性発汗のこともあり夏はなかなか苦労します。

そのため、手術を受ける前から服用していたプロスパスは未だに使用しています。

また、手術を受け8年経って今でも、もう片方(手術を受けていない)の手は受けたいとは正直思いません。

ただ、仕事をする上で、紙など湿らせることもなく、出先で握手をする際も、自信をもって握手することができます。

正直、「単純に手に汗かいて気持ち悪い。」程度であれば、受けないほうが良いです。

生活をしていて、手に汗をかくことが、大きなハンデがある。大きなデメリットがある。のであれば、考える余地があるかと思います。

手に汗をかいて少し嫌な思いをした程度であれば、プロスパスなどの使用をおすすめします。

その他、手術を受けて8年経った今、手術を受けた手からは一切汗をかきません。

悲しいことに、代償性発汗が減ったり増えたりもしていません。

受けるか悩んでいる方は、もう一度、自分自身と相談をしてみるのが良いでしょう。

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