Webデザイン(Webデザイナー)の職業訓練校ってどんなことをするのか。
未経験の私でも大丈夫なのか、やめとけと言われている理由。
また、職業訓練校で聞かれる入校面接、自己PR等の対策、体験談も含めて、卒業までの流れを詳しく書きます!
目次
Webデザインコースとは
Webサイトを構成している言語を習得し、企画、制作、運用に関わる知識、実技を身につけ、企業におけるWebサイト作成者等として、早期就職できる人材を目指すという訓練内容となります。
要約すると、皆さんが見ているWebサイトの仕組みを知り、作ることができるようになるということです!
具体的な訓練内容は以下の通りです。
訓練科目 | 訓練内容 | |
学科 | コンピュータ、ネットワークの基礎知識 | コンピュータ、インターネット、セキュリティ、ネットワーク、データベースの基礎知識・操作、データベースとWeb の連携 |
著作権法等関連法令 | 肖像権、著作権、ショッピングサイト等の関連法令知識 | |
ビジネスマナー | ビジネスマナーとコミュニケーションの基礎 | |
実技 | HTMLの基礎演習 | HTMLの基礎、ワイヤフレームの作成、色彩学 |
HTML、CSS、JavaScript演習 | HTML、CSSの基礎、JavaScript(JQuery)の基礎、授業に沿った課題、Web サイト作成 | |
Web作成実習 | HTML、CSSを活用したWebサイト作成(レスポンシブ対応サイト作成)、Web サーバ、データベースを活用したWeb システム開発、就職活動に使用するポートフォリオの作成 | |
プレゼンテーション演習 | 企業面接を想定した制作サイトの作成、個人プレゼンテーション資料作成 | |
制作ソフトの基礎演習 | Illustrator、Photoshopの基礎、操作(※制作ソフトの基礎演習は、ない所が多いです) | |
就職支援 | 応募書類作成、個人面接(ロールプレイング)、ジョブカード作成、個人面談 |
多くの訓練校では、訓練期間は3か月でしょう。
1か月目では学科科目と実技科目の基礎知識がメインとなります。どちらも机に向かって勉強でした。
2か月目からはパソコンを使った、HTML、CSS、JavaScripの実技訓練が始まり、一か月目に比べるとびっくりするほど早いです。
これまで座学で習った知識をどれだけ理解しているか、どれだけ早くタイピングができるか、課題をこなし、ひたすら走るような感じです。
3か月目は、これまでの知識をフルに活用した、一人で全て考えた制作サイト(ポートフォリオ)の作成、制作サイトのプレゼンテーション資料作成などをします。
入校前や訓練中にどういうサイトを作りたいか具体的に考えておかないと、3か月目は出遅れてかなり焦ってしまいます。
入校面接ではどのようなことを聞かれますか?
入校前面接では下記のような質問があります。
- パソコンの基礎的な操作はできますか
- ファイルやフォルダの管理、名前変更等は可能ですか
- インターネットを使うことができますか
- タイピングはどれくらいできますか
- 志望動機
- 前職を退職した理由
- どのような就職活動をされていますか、また入校した際にどのような就職活動をされますか
- 訓練後はどんな職に就きたいですか
パソコンの基礎的な操作
どこまでが基礎になるのか、気になるところではあると思いますが、訓練校で使うPCはwindowsになります。
そのため、電源のオン、オフ。Webブラウザ(Google Chrome等)やソフトの起動方法などです。
身構えてしまいますが、パソコンを全く触ったことがない人をここで判断するための質問でしょう。
また、普段Mac OSを使っている方は、簡単で良いので基本操作を入校までに覚えておきましょう。
ファイルやフォルダの管理、名前変更等は可能か
Webデザインでは、フォルダ名の変更や各種ファイル名の変更を思った以上に操作します。
フォルダの新規作成、作成したファイルをコピーやペースト、移動など、理解できるかです。
「ああ、フォルダやファイルのコピペね!」と理解できるのであれば良いですか、「フォルダって何?ファイルって何?」となっている方は調べることが必要です。
不安であれば一度確認し、自信をもって「できます!」と答えられるようにしましょう。
インターネットを使うことができるのか
これは簡単な閲覧ができるかどうかです。
これからWebサイトを作るのに、Webサイトを見たことなかったら困りますよね。
また、「Amazonなどショッピングサイトを使ったことがあるか?」と続けて質問されたので、具体的なショッピングサイトのイメージがわかない人は確認はしておいた方が良いでしょう。
宣伝になってしまうのですが、この本は知識ゼロから学べるのでおすすめです、予習にもおすすめです!
もし余裕があり、好きなWebページがあれば、色やデザイン、動き等の好きな部分をアピールしても良いでしょう。
サイトの作りは全く分からなくても、そういうサイトを今後作りたいと言えると強いアピールになります!
タイピングはどれくらいできるか
私がいた訓練校では、タイピング速度が遅くて、辛い辛いと言っている人がとても多かったです。
タイピングに精一杯で訓練内容が入らず、ただ文字を打ちに行く訓練では辛いですよね?
Webデザインコースは、とにかく文字を打ちます。
もし、入校面接があるまで時間がある場合は、練習をして、自分の速度がどのくらいか把握するのがでしょう。
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寿司打の平均キータイプ数1回/秒以上いけば十分ですね。
その数字×60秒で1分間の数字となります。
「1分間で60文字打てます、今後は練習してもっと早くできるよう努力します。」
と、具体的に答えられると、この人は自分の速度が分かっているんだな、努力できる人なんだなとアピールポイントになります。
もちろん1分60文字以下でも問題はありませんが、授業がかなり速いので、事前練習は必須です。
志望動機
私の志望動機ですが販売の経験があったので、
- これまでの販売の経験を活かし、市場規模の大きなウェブサイトでの販売ができるECサイト(ショッピングサイト)を作りたいと考えています。今後としてはECの運営に携わりたいと思っており、訓練校に入った際はECサイトのポートフォリオを作り、就職活動を行う予定です。
事務職の方であれば、
- 今まで事務職として働いていましたが、パソコンを使ったより専門的な仕事をしたいと思い、志望しました。今後としてはWebデザイナーとしての仕事、もしくは、これまでの経験で培った事務職とWebデザインができるような幅を広げられるような仕事を積極的に探していきたいと考えております。
などが良いでしょう。
興味がある!やってみたい!という理由よりかは、過去の職歴からステップアップしたいという理由が一番ですね。
前職を退職した理由
隠したい理由があったとしても、素直に話すのが良いでしょう。
私は正直、精神的な理由で辞めましたが、その話をして、ここで立ち止まりたくありません、ここで力を身につけ早期就職をしたいとアピールしました。
精神的な理由は訓練も辞めてしまうのでは?と思われてしまうかもしれませんが、しっかりと誠意を伝えれば本気度が伝わるでしょう。
どのような就職活動をされていますか、また入校した際にどのような就職活動をされますか
訓練校としては、はっきり言うと「卒業までの就職率」が一番気になるところです。
訓練校としての事情を話すと、就職率が悪いと業務委託を切られてしまったり、委託費などの補助金が出ないなど、運営にかかわる部分なので、正直一番重要なところです。
そのため、「Webデザインの仕事をしたいと思っておりますが、未経験ではなかなか採用をいただけていない状況です。職業訓練校で訓練させていただき、訓練中でも良いところがあればすぐにでも就職をしたいと考えております。」という回答が満点回答ではないでしょうか。
この内容は、志望動機に組み込んでも良いですね。
訓練後はどんな職に就きたいですか
ここも具体的に答えるべきポイントです。
Webデザイナーとして、経験した企業の広報、商品販売、観光業界など具体的にどういうサイト、どういう会社に務めたいか等、具体的なビジョンを伝えると良いでしょう。
曖昧な、「Web業界が伸びているので、企業のサイトを作りたい」というのはやめた方が良いです。
また、独立やフリーランスを考えている場合は、就職には当てはまらないので、話さないほうが無難です。落ちる可能性がグッと上がります。
全ての質問に対して就職を念頭に置き、訓練校に行く意義を考えましょう。
いざ、入校!
気になるあれこれをまとめてみました!
男女比と年齢層はどのくらい?
私が行った時は、合計30人クラスの男性1:女性2の割合でした。
年齢層は10代:10%、20代:20%、30代:30%、40代:20%、50代:10%、60代:10%
若い人が意外と少なく30代が一番多かった印象です。
未経験者と途中脱落者はいますか
全員、入校面接を通ってきただけあって、パソコンの完全未経験者はいませんでしたが、HTMLなどその他プログミング言語に触ることが始めての方は8割ほどいました。
その中で、ついていくので精一杯という方は半分ほどいました。
一番はタイピング速度が遅く、打ち込むだけで知識が身についていないという方が多かったです。
そういう方の中で、途中退校(Webデザイナーに関係ない就職)をした方は、全体の2割ほどいました。
就職率はどうですか
卒業時にWebデザイナーもしくはWebに関係した就職をした人は3割ほどでした。
ただ、ほとんどが入校前にWebやデザインの知識を持った人たちでした。
私は未経験でしたが、派遣会社を通じて、Webデザイナーの職業に就くことができました。
Webデザインの訓練校はやめとけという理由の多くは、Web関連企業への就職率の悪さだと私は考えています。
正直言ってしまうと、未経験者が正社員になるのは、訓練校を卒業してもかなり難しいでしょう。
ほとんどの人が、Webに関係のない前職関係仕事に就いていました。
訓練きつかった?
3か月間、色々な年齢の方とお話しできて楽しかったです!
会社と違い役職とかもないので気を遣わず、色々な年代が集まって何かをすることは、そうない機会です。
あとは私がいた訓練校は、家での学習が前提での授業だったので帰ってから家事など忙しい人は、きついかもしれません。
Webを通じて何かしたい!という明確な目標を持っている人はどんどん吸収をしていましたが、とりあえずWebを覚えたいというような方は、本当に毎日苦しそうでした。
上記でも書かせていただきましたが、最後の一か月はコンセプトを考え、レイアウトからデザインからこれまで覚えたことをフルに活用して、一つのサイトを白紙から作り、最後に全員の前で発表します。
サイトの評価で卒業できないということはありませんが、その作成したサイト(ポートフォリオ)を使い、就職活動をするので良いサイトの人は、就職が出来ていましたね。
最後にどういう人におすすめか
何度も伝えますが、「やる気」と「明確な目標」がないと続けるのはとにかく厳しいです。
あとは訓練校として、就職率を本当に気にしているので、ビックリするほど就職しろ!と突っ込んできます。
なんのための訓練校かという話ですね。
ただ、悲しいことに、Web系企業への就職率は本当にごく僅かな人数です。
無料で受けられるという最大のメリットがありますが、限られた学習時間であるため、先生に質問する時間があまりなかったり、授業のスピードからついていけなかったり、そのせいもあるのか受講生にあまり意欲がないのも現実です。
基礎を学び、そこから独学で勉強できる人はおすすめです。